犬の肝臓病は気づきにくい?原因・症状から食事・サプリなどのケア方法まで解説

2025年5月29日/最終更新日時:2026年2月26日

犬の肝臓病は気づきにくい?原因・症状から食事ケア方法まで解説

愛犬は日々の体調変化を言葉で伝えることができないため、飼い主様が日々のスキンシップの中で異変に気づくことがとても重要です。
なかでも「肝臓病」は初期症状が現れにくく、気づいたときにはすでに病状が進行しているケースが少なくありません。肝臓は体内の解毒や代謝に関わる「沈黙の臓器」であり、不調を抱えると全身の健康に大きな影響を及ぼします。

この記事では、犬の肝臓病の原因や見逃してはいけないサイン、そして長く健康に暮らすための食事管理やケアについて詳しく解説します。

ベッドでくつろぐ犬

犬の肝臓の役割とは?なぜ重要なの?

肝臓は、愛犬が元気に生きるための「巨大な化学工場」のような役割を果たしています。主な機能は以下の3つです。

  • 代謝とエネルギー供給:食事から摂った栄養素を体が使える形に変え、エネルギーとして蓄えます。
  • 解毒作用:体内で発生したアンモニアや、薬・毒物などの有害物質を無害なものに分解して排出します。
  • 胆汁の生成:脂肪の消化吸収を助ける「胆汁」を作ります。

肝臓が元気であれば免疫力も保たれますが、機能が低下すると栄養が吸収できず、毒素が体に回ってしまうため、命に関わる事態に発展します。

見逃さないで!犬の肝臓病の症状

肝臓は予備能力が高く、全体の7割〜8割がダメージを受けるまで目立った症状を出しません。

【初期症状】なんとなく元気がない

「最近、ご飯を残すようになった」「お散歩に行きたがらない」「よく寝ている」など、加齢のせいにしてしまいがちな些細な変化が初期症状です。お水をたくさん飲み、おしっこの量が増える(多飲多尿)こともあります。

【進行した場合の症状】黄疸に注意

病状が進行すると、以下のような明らかな異常が現れます。これらの症状が出たら、すぐに動物病院を受診してください。

  • 黄疸(おうだん):白目や歯茎、お腹の皮膚などが黄色っぽくなります。
  • 嘔吐、下痢、激しい体重減少
  • お腹がパンパンに膨れる(腹水が溜まる)
  • けいれんやフラフラ歩く(肝性脳症:毒素が脳に回った状態)

犬の肝臓病の主な種類と原因

犬の肝臓病には、さまざまな原因があります。

1. 慢性肝炎(特発性)

肝臓に持続的な炎症が起こる病気です。原因不明(特発性)のことが多く、自己免疫の異常などが疑われます。進行すると肝臓が硬くなる「肝硬変」へと移行します。

2. 銅蓄積性肝障害

体内に銅が異常に蓄積され、肝臓にダメージを与える遺伝的な病気です。ベドリントン・テリア、ダルメシアン、ドーベルマンなどの犬種で多く見られます。

3. 中毒性肝炎(誤食)

犬にとって有害なものを食べてしまったことで起こる急性の肝障害です。ネギ類、チョコレート、キシリトール、人間の薬などが原因となります。拾い食いには細心の注意が必要です。

4. 感染性肝炎

「犬伝染性肝炎(CAV-1)」というウイルスによる感染症です。これは混合ワクチンで予防が可能です。

犬の肝臓病の治療と日々のケア

肝臓病の治療は、原因に合わせた「薬物療法(肝庇護薬や利胆剤など)」と、毎日の「食事療法」が中心となります。重度の腫瘍などの場合は手術が検討されることもあります。

食事管理のポイント(療法食)

肝臓に負担をかけないよう、高品質で消化の良いタンパク質を使用し、銅を制限した「肝臓病用の療法食」への切り替えが推奨されます。
また、肝臓がエネルギーをうまく蓄えられないため、空腹時間が長くなると低血糖を起こしやすくなります。1日の食事を数回に分けて少しずつ与える工夫も大切です。

🐶 肝臓の健康維持をサポートするために

「食欲が落ちて療法食を食べてくれない…」という時は、無理のない栄養補給が重要です。毎日の食事にプラスして健康を維持する、犬用サプリメントの活用法をご紹介します。

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まとめ:早期発見には「定期検診」が必須!

犬の肝臓病は、症状が出てからではかなり進行している厄介な病気です。
だからこそ、元気に見えても年に1〜2回の血液検査(健康診断)を受けることが、最大の防御策となります。肝臓の数値(ALT、AST、ALPなど)の変化を早期にキャッチし、愛犬との健やかで幸せな時間を守ってあげましょう。