2022年12月13日/最終更新日:2026年5月11日
動物介在活動(アニマルセラピー)の現場から~人と動物の絆が生み出す奇跡~
皆様こんにちは。
前回は、動物介在活動(一般的にはアニマルセラピー)の歴史や種類といった概要についてお話ししました。
今回は、実際に私が経験してきた「現場での心温まるエピソード」を交えながら、人と動物が触れ合うことで生まれる素晴らしい効果についてお伝えしたいと思います。
CAPP活動(高齢者施設・病院)でのエピソード
私が初めてCAPP活動(Companion Animal Partnership Program)に参加したのは、獣医学科の学生時代でした。
当時の活動は高齢者施設への訪問が主で、普段はご自身で手を動かさない方や、お食事のリハビリが難しい方なども参加されていました。

動物たちがもたらす効果を一番敏感に感じ取ってくださるのは、毎日接している施設の職員やスタッフの方々です。
活動後の振り返りミーティングでは、いつもこんな大変嬉しいフィードバックをいただいていました。
「▲▲さんはあんなに手を動かすことができたとは…。今まではあの動きを引き出せませんでした。」
「犬や猫に触りたい!という気持ちが自発的な動きとして見られたのが素晴らしいです。これからは、ご自身で食べていただくリハビリに力を入れてみたいと思います。」
小児科病棟での「動物介在療法」の効果
また、2003年に全国に先駆けて始まった聖路加国際病院の小児科病棟での動物介在療法では、さらに深い心のケアが行われています。
様々な病気を抱え、長期入院を余儀なくされているお子さんたちは、時に辛い治療に耐えかねて周囲にきつい言葉を発してしまうこともあります。
しかし、動物介在療法を心待ちにしているお子さんたちは、大好きな犬に会えた後はスッと心が穏やかになり、その後の治療にも協力的になるそうです。動物とのふれあいが、辛い痛みを少しの間でも和らげてくれているのです。
動物介在教育:子どもたちに大人気の「読書プログラム」
動物介在教育は、学校や学童保育の場で行われています。
子どもの頃に、命の大切さや動物の温かさを肌で感じ、心臓の音を実感する体験は非常に貴重です。ファーストコンタクトで「犬と正しく、優しく出会うこと」ができれば、その方の生涯にわたる動物への眼差しが変わります。
先日、感染症対策ガイドラインに則り、久々に港区の学童施設で活動を行ってきました。肉球でのハイタッチや、お子さん自身がリードを持って歩く「一緒にお散歩」が大人気でした。
最初は「犬は少し怖いかも…」と遠巻きにしていたお子さんが、活動の終わりには「僕、将来は犬と暮らすことにした!」と笑顔で発言してくれたことは、とても嬉しい変化でした。
犬は読み間違えても笑わない
最近では、図書館などでの「読書プログラム(読書犬)」も再開されています。
犬たちはお気に入りのラグマットの上でリラックスし、子どもたちが本を読んでくれるのを静かに聞いています。
もし読み間違えても、犬は決して指摘したり、笑ったりしません。だからこそ、子どもたちは安心して好きなように声に出して読むことができます。
読めない漢字があった時は、ハンドラーが「その字はきっとデューク(犬の名前)も分からないと思うから、一緒に辞書で調べてみよう!」とヘルプを出し、楽しく解決していきます。子どもたちの自信を育む、本当にワクワクする活動です。
「参加している動物はストレスではないの?」という疑問
こうした活動について、「参加している動物は無理をしていて可哀想なのでは?幸せなの?」とご質問を受けることがあります。
結論から言うと、この活動では「動物の適性」を何よりも尊重しているため、決して無理はさせていません。
人に個性があるように、動物たちにも個性があります。
「人が大好きでたまらない」「家族との強い信頼関係がある」「他の動物や環境の変化に対して落ち着いていられる」といった適性を持つ伴侶動物(ペット)だけが参加しています。
自身の愛する犬や猫と共に社会奉仕活動ができるのは、飼い主様にとっても代えがたい喜びです。
(※ご興味のある方は、公益社団法人日本動物病院協会HPをご覧ください。伴侶動物とすでにお別れした方でも、ボランティアとして参加することができます。)
💡 優しい動物たちの「心身の健康」を支えるために
人間を癒してくれる動物たちが、いつも笑顔で活動するためには、彼ら自身の「健やかな体」がベースになります。毎日の食事にプラスして手軽に栄養を補給し、健康維持をサポートするサプリメントの活用法をご紹介します。
最後に
伴侶動物との暮らしは人間に優しさを届け、そのぬくもりは私たちの遺伝子の記憶を呼び覚ますような、素晴らしいものだと思います。
人と動物、そして地球環境の健全は切っても切り離せないものです。そのことに改めて向き合い、深めていかなくてはいけない時代が到来しています。
(余談ですが、ヒューペルのコラムで「昆虫食」の記事を読み、我が家の犬にも昆虫由来のトリーツを試してみたところ、とても大喜びでした!これからの地球環境を考える上で、新しい選択肢になりそうですね。)
柴内晶子先生が執筆された記事一覧はこちらからご覧いただけます。