2023年4月28日/最終更新日:2026年3月5日
犬のしつけと「社会化期」の重要性~褒めて伸ばすトレーニングの基本~
犬との暮らしが始まると、必ず直面するのが「しつけ」というテーマです。
「しつけ」とは、本来動物の世界にはない人間のルールを愛犬に「学習」してもらい、人間社会で安全・快適に暮らしていくための大切なプロセスです。
これを楽しいものだと犬自身に認識してもらうことで、お互いにストレスなく生活することができ、飼い主様との絆(信頼関係)がグッと深まります。
今回の記事では、犬の学習の仕組みや、子犬期に最も重要とされる「社会化」について詳しくご紹介します。
犬にとっての「学習」とは?
そもそも学習とは「動物の個体が、特定の環境条件に合わせて行動パターンを獲得したり変形させたりすること」と定義されています。
例えば、「オスワリ」と言われたときに「座るとおやつがもらえる(良い事がある)」と記憶し、座るという行動をとることが「学習」の結果です。
犬のしつけは、この学習の仕組み(行動心理学)を利用して行います。

基本的なしつけの考え方(選び方)
しつけには様々な方法が存在しますが、愛犬の性格に合った、以下の条件を満たす最適な方法を選択しましょう。
- 最も優しい学習方法を選ぶ:むやみに叱ったり、体罰を与えたりすることは絶対にNGです。恐怖は信頼関係を壊します。
- 家族全員が簡単に行える:大人から子供まで、家族全員が一貫したルールで行える方法が望ましいです。
- 安全であること:飼い主様、愛犬、周囲の環境にとって安全な方法を選びましょう。
- 効率的で合理的であること:犬に有効な「学習理論」を理解して臨みましょう。
学習理論① 古典的条件付け(パブロフの犬)
「パブロフの犬(ベルを鳴らすとよだれが出る)」で有名な学習法です。
しつけでは「良い子!」と褒める言葉の直後に必ず「おやつ(ご褒美)」を与えることを繰り返します。すると、犬にとって意味のなかった「良い子」という言葉が、「おやつがもらえる嬉しい言葉」へと変化します。
学習理論② オペラント条件付け
行動に伴う結果によって、その行動が増えたり減ったりする学習のことです。
現代の犬のしつけでは、「良い行動をしたらご褒美を与える(正の強化)」ことで、その行動を増やしていく手法が基本です。「嫌な事(痛みや恐怖)」を与えて行動をコントロールすることは避けましょう。
- 【行動が増える例】「オイデ」と呼ばれて飼い主の元へ行ったら、おやつが貰えた。
- 【行動が減る例】遊んでいる最中に飼い主の手を強く噛んだら、遊びが中断され無視された。
🐶 トレーニングの「ご褒美」と健康管理に
トレーニングには「ご褒美」が欠かせませんが、おやつの与えすぎによるカロリーオーバーには注意が必要です。美味しく食べられて、毎日の栄養補給や健康維持をサポートできるサプリメントをご褒美代わりに活用するのもおすすめです。
犬用サプリメント・健康ガイドを見る ▶犬の「社会化期」はいつからいつまで?
社会化とは、犬が家族や見知らぬ人、他の動物、そして人間社会の様々な音や環境との「安全な関わり方」を学んでいくことです。この社会化を柔軟に吸収できる黄金期を「社会化期」と呼びます。
犬の社会化期は、生後3週齢〜12週齢(約3ヶ月)頃までと言われています。
きょうだい犬と遊びながら学ぶルール
生後3週齢頃から、子犬はきょうだい犬と取っ組み合いをして遊びながら、「自分が犬であること」や「噛まれたら痛いこと(噛みつきの力加減)」を学んでいきます。この時期に母犬やきょうだいから引き離されてしまうと、将来の噛み癖や不安行動(過剰な吠えなど)に繋がりやすくなります。そのため、動物愛護法でも生後56日(8週齢)を経過しない犬の販売は禁止されています。
お家に子犬を迎えたら、ワクチンプログラムに気をつけながらも、抱っこして外の世界(車や電車の音、他の人や犬の存在)をたくさん見せてあげましょう。この時期のポジティブな経験が、将来の「落ち着いた良い子」を育てます。
さいごに(プロの力も借りよう)
近年は、気軽にプロからしつけを学べる施設(しつけ教室、出張トレーニング、犬の保育園など)が増えています。本やインターネットの情報だけではうまくいかないと感じたら、一人で悩まずにプロのトレーニングサービスを利用してみましょう。
愛犬との生活が笑顔あふれるものになるよう、ポジティブなしつけと社会化を楽しんでくださいね。