【獣医師執筆】ペットロスを癒す「虹の橋」の詩~愛する伴侶動物とのお別れと再会~

2022年8月9日/最終更新日:2026年4月7日

ペットロスを癒す「虹の橋」の詩~愛する伴侶動物とのお別れと再会~

皆様、こんにちは。

いつのころからか、詠み人知らずの詩として語り継がれている「虹の橋」の物語をご存知でしょうか。
私も伴侶動物の家族として、この詩を読むたびに胸が熱くなります。「あの日別れたあの子にまた会える!」と思うことは、それだけでも人を鼓舞し、ペットロスによる深い悲しみを癒してくれるような気がします。

私たちは日々、伴侶動物医療の現場で患者さんの旅立ちを看取ることもあり、また、私達自身の家族である動物たちを見送ることもあります。
お別れの形は様々で、家族ごとに異なります。深く愛情を傾けていても若くして重い病気になってしまう子もいれば、空気のように毎日を紡いでいく中で「気づいたらもう19歳?」というような長寿の子もいます。

今回は、伴侶動物の命と向き合うということ、そして最後に「虹の橋」の詩をお届けします。

伴侶動物の命と向き合うということ

伴侶動物医療はこの数十年で大変進歩し、求めれば様々な高度医療も受けられる体制が出来上がってきました。私の両親の世代、日本で獣医学を学ぼうとしても情報を得る方法すら限られていた時代とは大きな違いです。

その結果、伴侶動物の平均寿命は大きく延び、現在では犬は約14歳、猫は約15歳と長寿化しています。
しかし、寿命が延びた分だけ、「もしも病気になったら、どのような選択をしていくべきなのか」がご家族に問われる時代でもあります。

「上手に手放すこと」も深い愛情

伴侶動物は「永遠の5歳児」と表現されることがあります。いつまでも共に暮らし、独立せず、年をとっても愛らしい。しかし、言葉でのコミュニケーションは難しいため、もどかしい瞬間もあるかもしれません。

私達も現場で治療の難しい岐路に立ったとき、ご家族とよくお話をします。ご家族ご自身の希望や心の中と向き合うことになり、つらく苦しい瞬間もありますが、しっかりと向き合われたご家族ほど、心安らかに愛する子の旅立ちを迎えられているように思います。

伴侶動物の寿命は、日本人の平均寿命のおよそ5分の1です。私たちは、通常ならば動物が先に旅立つことをわかっていて一緒に暮らしています。
愛する存在を手放すのは本当に身を切られるほど大変なことですが、「苦しみから解放し、上手に手放してあげること」もまた、深い愛情の一つのように思うのです。

私自身の心の中にいる、大切な子たち

伴侶動物は、私たちの傍らでしか生きる場所のない動物です。太古の時代に、人との暮らしを自ら選び取った特別な生き物なのです。
それを思うと、私自身が生ける限りは、1頭でも多くの伴侶動物と幸せに暮らそうと思うのです。

私にも、子ども時代に沢山の勇気を与えてくれた大切な犬と猫がいます。

ポン太郎
▲ポン太郎(昭和39年生まれ)
ヤッパーボーイオブタックタックス
▲ヤッパーボーイオブタックタックス(同年生まれ)

この2頭は今も私の心の支えであり、私が獣医療を続けて行く理由の一つにもなっています。(もちろん、今一緒にいる子達もこの上なく可愛いです)

皆様の心の中にも、ずっと生き続けている大切な子が必ずいるのではないでしょうか。

赤坂動物病院の「虹の橋コーナー」

虹の橋コーナー

当院の待合室の明るい一角には、「虹の橋」コーナーがあります。
そこには、皆様からいただいた沢山のカードやアクリル記念碑、お手紙が飾られています。頑張って共に生き、旅立っていった可愛い子達の思い出と、ご家族の深い思いが込められています。
このメッセージは、何が起こるかわからない日々を過ごす私たち医療従事者の心の糧であり、大きな支えにもなっています。

💡 虹の橋へ向かうその日まで、穏やかな毎日を

愛する家族には、いつまでも苦しむことなく健やかに過ごしてほしい。シニア期に入ったワンちゃん・ネコちゃんの毎日の栄養補給や、健康維持を優しくサポートするサプリメントの情報はこちらをご覧ください。

良い日々を送り、広い瞳で育み、信愛を持って暮らし、愛情をもってお見送りをする。
そしてやがて、虹の橋のたもとで再会したいですね。

「虹の橋」の詩(詠み人知らず)

天国の入り口の少し手前に「虹の橋」と呼ばれる場所がある
私達の大切な伴侶・動物達は、この世から旅立った後にこの虹の橋に行くという

そこは緑溢れ、食べ物も水もふんだんにあり、皆共に遊び走りまわる
緑豊かで陽光に溢れ、心地よく楽しく暮らす日々
怪我や病気もすっかり治り、私達が夢の中で彼らに出会うときの姿のように
若い姿に戻り、元気を取り戻して楽しく暮らしている

動物達はそこではただ一つを除いて、毎日幸せで満ち足りている
ただ一つとは、そこにあなたがいないこと……

瞬間、群れの中の1頭が急に立ち止まり、遠くを見つめる
その瞳は輝き始め、希望と喜びに満ちて身体が震え出す
仲間の群れの中から飛び出し、緑の草原の上を跳ぶように駆けていく
駆けて、駆けて、
そして、あなたの元へ……

あなたと大切な伴侶は、虹の橋のたもとで再び出会う
二度と離れることのないように
強く抱きしめ合い
あなたの顔に降り注ぐ、幸福の万のキス
あなたは両手で、愛しい子の頭を幾度も撫でる

信頼にあふれるわが子の瞳をもう一度のぞき込み、
人生から長い間失われていたけれど、1日も消えることなく
心に焼き付いていたその瞳をのぞき込む

あなたと伴侶動物は共に虹の橋を渡り
天国へと赴く
もう2度と離れることはない


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この記事の執筆者

柴内 晶子 先生(赤坂動物病院 3代目院長)

東京都港区赤坂にて55年以上に渡り、人と動物双方の福祉、教育、医療にかかわり、豊かな社会作りに貢献している「赤坂動物病院」の3代目院長。
「伴侶動物(コンパニオン・アニマル)との幸せな共生」をテーマに、獣医療の枠を超えたトータルケアを提唱しています。

🏥 赤坂動物病院(予約制・365日開院)

住所 〒107-0052 東京都港区赤坂4丁目1-29 赤菱ビル 2F
電話 03-3583-5852
(受付:平日9:30-18:00 / 土日祝9:30-17:00)